ベーシスト永井健二郎 Official Site

Self-LinerNotes~Round 2~

永井健二郎による「ROUND 2」セルフライナーノーツです。
1. THE POWER OF SAKON(左近の力)
2. FLYING KNEE
3. J・P
4. DREAM
5. ANDROMEDA
6. KID’S BEE
7. AZABU 10BAN(麻布十番)
8. SLIP STREAM
9. OSAKA(大阪)
 


1.THE POWER OF SAKON(左近の力)

大好きな戦国武将“島左近”に捧げる1曲。
日本語にしますと、サコンの力という訳ですが、ある商品からとりました(笑)
初めてライブで演奏した時から大変好評で、自分としてもとても気に入っている曲ということもあり、セカンドアルバムの1曲目にしよう!と前々から思っておりました。
イントロのキーボードがバーンと入り、混沌とした場面は1600年(慶長5年)9月15日未明。深い霧の中、関ヶ原に対峙する徳川家康率いる東軍、石田三成率いる西軍をイメージしております。
(ちなみに島左近は石田三成の戦奉行で西軍に参加)
ギターのリズムが開戦の幕開け!西軍がやや優勢に戦いを進めます。
ギターとベースのタッピングバトルでいったん場面展開。
時代は逆戻り、左近の最初(?)の主、筒井順慶の時代へ。梟雄、松永久秀らとの戦いを思い出している場面のつもりです。甲冑をまとった武士たちが舞っているイメージで、コードも浮遊した感じになっております。

ギターソロが終わり、さらに場面展開。
筒井家を出た左近は、豊臣秀長らを経て石田三成に仕え、様々な戦場を渡り歩く場面を左近自身が振り返っているシーン。アベちゃんのアコーディオンの音色が沁みます。
キーボードソロが終わり、場面はまた関ヶ原に戻って参ります。
激しい攻防の末、西軍は崩壊。左近も黒田長政隊の銃撃を受け胸を朱にそめる。
ギターとベースのユニゾンと共に合戦も終了。
左近の行方は、ようとして知れない。

 


2.FLYING KNEE

大好きな格闘技の1つ「K-1」(K-1はなくなってしまうのでしょうか?)の2003年、2004年、2008年の王者、
スリータイムズ・チャンピオン“レミー・ボンヤスキーのファイティングスタイルに触発されて作った曲。

K-1に参戦した頃の跳び膝は本当に衝撃的でした!
間合いを詰めて、今か今かと跳び出そうとする姿をイメージしています。
緊張感を演出するために全編8分の7拍子にて構成されていますが、メンバーの皆さんは全くことも無げにプレイしています。
加藤さんのシュラプネル系を彷彿とさせる早弾きギターソロ、4ビートに乗ったアベちゃんのエレピソロ、そしてキメの中でのタロウさんのドラムソロ、と
御3方ともそれぞれの持ち味を存分に出したプレイを展開してくれています♪
肝心のレミーは今何をしているのか??

 


3.J・P

2006年に某雑誌の中で、稀代の天才ベーシスト“ジャコ・パストリアス”氏の記事を書かせて頂くことになり、1ヶ月間ジャコ漬けの毎日を送り、その時の記念に作った楽曲。
出来あがってみると、見事なまでにジャコっぽさは無い(笑)
自分なりのジャコを思い描いて作ってはみたのですが・・・まあ良いか。
今回のレコーディングでは初日に、あの東日本大震災を体験し、Jaco Pastrias というよりJapanのJ・Pを意識して録音に臨むことにしました。
レコーディングをしてみて思い入れが深くなった1曲です。
アベちゃんのキーボードによるフルートの音色が良いんです。
ベースマガジン2012年3月号のインタビューにてベースソロ中のライトハンドは別録り、と言ってしまっていますが、よくよく考えてみると一気に弾ききったと記憶しております(笑)
ミックスの時にディレイをかけて頂いて膨らませてはいますが。

 


4.DREAM

夢、と思いきや総合格闘技の“Dream”にちなんで作りました。
最近はK-1同様休止状態のようです・・・
日本の格闘技界にももっと頑張って頂きたい!!という意味合いも込めて収録することに。
8分の5拍子と8分の6拍子のリフはDream以前にあったPrideのテーマソングのRage against the machineのゲリラレディオをイメージしています。
その後の続く8分の6拍子のメロディは少し夢、というものを感じてもらえるかな~~
ソロパートは全編8分の5拍子で構成されています。相変わらず萱谷氏のMIDIヴァイブの音が不気味さを演出してくれています。
Round2には変拍子ものが少し少なかったかもしれません。バランスが難しいものですね。

 


5.ANDROMEDA

ボクの曲を作る上でのインスピレーションの基になるものとして、主にモータースポーツ、格闘技、球技、戦国時代、地名などがありますが、宇宙もその中の1つです。
宇宙について考えると、分からないことだらけですが、分からない分想像するのが楽しいということもあるでしょう。
以前、天文物理学を勉強している方のお話を聞いたことがありますが、全く意味が分からず、もはやファンタジーの世界に聞こえてきた覚えがあります。

この曲はもともとベースのデュオのために作ったものですが、バンドでやってみたところ、とてもイメージが膨らんだのでバンドで演奏するようになりました。
ベースプレイに関してはギターソロの部分以外全てボースハンド・タッピングによる演奏のため、とても難しい曲なのです。特にリズムキープが大変!
レコーディングでは、ベーシストになろうと決心した時に買ったWarwick Streamer StageⅠを使っています。思い出の最も詰まった楽器で録音出来て満足~。

 


6.KID’S BEE

こちらも格闘技ネタですね~ 改めて曲順を見ると選曲に偏りがあったかもしれません・・・
日本人ファイターの中で好きな“山本KID徳郁”をイメージして作りました。
確かKIDさんの事務所がKiller Beeだったと思いますが、そのまんまだと問題があるかもしれないので少しモジってみました。(調べてみたらCrazy Beeでした・・)

KID選手の入場時のけだるい雰囲気とラッシュする時のスピードを表現するべく、ゆったりとした16のハネのリズムに32分音符が入る、というフレーズをモチーフにして作っていきました。
メインリフとなっているベースのフレーズですが、ちょっと練習を怠ると一瞬で弾けなくなります。
後半にいくにつれメンバーの音数も増えていき、最後は相手をKOとなる訳です。
萱谷氏のクイーカが破壊力抜群です(笑)

 


7.AZABU 10BAN(麻布十番)

一時期、本格的なアフロ・キューバンのバンドに在籍させて頂いた時期があり、その時に触発されて作った1曲。
アフロ・キューバンを7拍子でやったらどないやねん?というコンセプトの基、作ってみました。
レコーディングでは何も考えずに弾いたので、かなりアフロ・キューバンのリズムとはかけはなれてしまいました。
まあそもそも7拍子という時点でアフロ・キューバンでも無くなっているのですが(笑) タイトルはアフロ・キューバンのバンドをやっている頃に麻布十番のお祭りに行き、語呂が似てるじゃーん、と安易につけてしまいました・・・
アベちゃんのピアノソロが素晴らしい!! 萱谷氏は3人分のパーカッションを重ねています。是非じっくり聞いてみて下さい~

ちなみにレコーディング初日、3月11日、2時46分にこの曲を録音しておりました。一生忘れることは出来ないレコーディングだと思います。

 


8.SLIP STREAM

モータースポーツに出てくる用語「スリップストリーム」と音楽用語でリズムをずらす「スリップビート」をかけて作りました。
Slip Streamとは時速200~300kmの世界で、前の車にピタリと後ろに付くと空気抵抗の影響で後ろの車が吸い寄せられ、前の車より速く走ることが出来るという現象のことを言います(かなりぶっちゃけですが)。
空気抵抗の感じをスリップビートに見立てて、基本的にはレースのごとく疾走感のあるように心がけて演奏しました。

キーボードのレコーディング中に、ふとシンセブラスの音を入れてみたらどうだろう?とアベちゃんにお願いしてみた所、大正解! 曲に厚みが出ました。
レコーディング以降ライブでもブラスを入れてもらっています。
モータースポーツに関する曲はRound2ではこの1曲だけでした。
Round3以降はもっと車に関する曲を作らないといけませんね!TRAFFIC INFORMATIONですから。
いつの日かモータースポーツのテーマソングに使われることを夢見て日々精進!!

 


9.OSAKA(大阪)

久々にプライベートで訪れた、生まれ故郷の大阪で思いついた1曲。
数年振りに歩いた難波の町並みや通天閣の辺りを散策していたら、いつの間にかブルースが頭の中に鳴っていました。
この曲でのパーカッションソロとドラムソロはこのアルバムでのハイライトの一つでしょう。
萱谷氏は大量の小物を持ち込み、ひたすら録音。
その中から面白いものをピックアップしていきました。
レコーディング中は終始大爆笑!!!
ドラムソロではタロウさんにお願いして、曲のテンポとは全く違うことをやって欲しいと伝え、やって頂きました。最後のロールからのクシャミは絶妙です(笑)

吉田太郎・加藤直紀によるメンバーコメントはこちら
ROUND 1のセルフライナーノーツはこちら
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